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Wi-Fiテストを整合化して自動化する新たな急務

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サービスプロバイダーとデバイスメーカーは、Wi-Fi 6でもはや自社製のテストベッドソリューションですべてを賄うことはできません。ターンキー型の自動化されたモジュールが、Wi-Fiテストで新たな必須アプローチとなっている様子をご覧ください。

Wi-Fiがブロードバンド接続をいかに楽にしたかのと対照的に、消費者向けWi-Fiデバイスのテストは複雑さを増していった、と言えるでしょう。近年、Wi-Fiのテストに追われるサービスプロバイダーやデバイスメーカーの苦境を思い起こしてください。複数のベンダーから提供される多彩なテスト機器を常に購入し続け、統合を管理し、アンテナを増やしてテストチャンバーを追加し続け、アンテナとチャンバー間のケーブル配線を増強し、再現性のあるテストを行うために、コンポーネントを適切に隔離する方法を探る必要があります。これは、Wi-Fiがほとんどの場合、スタンドアロンのコンシューマー向け技術であった時代でも、すでに困難でした。しかし、Wi-Fi 6が新しい高パフォーマンスのサービス提供を支え、5Gの集約が目前に迫った今、テストは「複雑」という言葉では表現しきれなくなっています。

この課題の高まりが、Spirentによる近年のoctoScope買収の背景にあります。Wi-Fiテストを整合化するために私がoctoScopeを創立した当時ですら、テスト部門には重圧がのしかかっていました。現在、Wi-Fi 6と5Gが連携してWFH、インダストリー4.0、あらゆる場所でのヘルスケア提供、固定ワイヤレスアクセス、そしてそれらを超える領域で全体のトレンドに対処しようとする中、関係者はテストに悩まされる余裕はありません。これを念頭に置いた場合、サービスプロバイダーとデバイスメーカーが自社製のテストベッドソリューションですべてを賄い続けるのは不可能です。利益率、スムーズなカスタマーエクスペリエンス、短期での市場投入がかかっている場合は、なおさらです。

引用文

サービスプロバイダーとデバイスメーカーが自社製のテストベッドソリューションですべてを賄い続けるのは不可能です。利益率、スムーズなカスタマーエクスペリエンス、短期での市場投入がかかっている場合は、なおさらです。

Wi-Fi 6が新たなテストのニーズを促進

従来のWi-Fiテスト環境の複雑さは、年を追うごとに増しています。複数のプロバイダーから提供される多数のテスト機器とハードウェアを利用し、様々な地点やデバイスにまたがってローミング、ハンドオフ、メッシュネットワークをテストする必要があります。トラフィックの負荷や、増え続けるアンテナ数を考慮すれば、これらのテスト対象デバイスとテストシステムすべてを多数のチャンバーで隔離し、数百本のケーブルで相互接続しなければなりません。

Wi-Fi 6と、新しいWi-Fi 6Eが、1ギガヘルツを超える数か国での新たな帯域に後押しされ、さらにテスト要件を増しています。容量の増強、バッテリー動作時間の延長、遅延低減、接続範囲の拡張、スループットの向上、QoS(サービス品質)の保証、増え続けるユーザーを、広範囲の環境にわたってすべて繰り返しテストする必要があります。

サービスプロバイダーやデバイスメーカーは、規格に基づいた高パフォーマンスのテストを実行するために複数のベンダーに頼り続けることはできません。また、チャンバーとアンテナの複雑な構成とそれらを接続するケーブルの対処に追われる余裕もありません。実際、解決方法は1つだけです。目前の新たなテスト要件へ完璧に合わせて構成され、素早く実装できる完全なソリューションです。Wi-Fi 6/6Eが理由で、ターンキー型のモジュラーなテスト手法が、理想ではなく必須と化しています。

引用文

解決方法は1つだけです。目前の新たなテスト要件へ完璧に合わせて構成され、素早く実装できる完全なソリューションです。Wi-Fi 6/6Eが理由で、ターンキー型のモジュラーなテスト手法が、理想ではなく必須と化しています。

オンデマンドで完全なWi-Fiテストプラットフォームを定義

現代の、従来のおよび新たな要件に対処できるよう統一されたWi-Fiテストプラットフォームは、チャンネルのエミュレーション、テストベッドの自動化、フルレイヤーの2-7テスト、負荷テストを、必要な場合のみに限定して実施できます。モジュラー手法は、あらゆるサービスプロバイダーやデバイスメーカーが持ち込むすべてのニーズに対処できます。規格ベースの認証前テストから、高パフォーマンステストの高度なオプションにいたるまで網羅できます。非常に現実性の高いチャンネルとネットワークトラフィックのエミュレーションに支えられ、実世界の条件に基づいてストレステストを実行できます。

Streamlining Wi-F 6 testing

Streamlining Wi-F 6 testing requires a modular approach that allows automated testbeds consisting of isolation chambers, antennas, emulators and test instruments to be rapidly configured and deployed.

今日、Wi-Fiチップセット、アクセスポイント、住宅地のゲートウェイ、コネクテッドデバイスのベンダーは、Wi-Fiテストベッドを選定する際に、自動化と既存システムへの統合の容易さを重視しており、これは正しい選択です。それに応えて、総合的なテストソリューションは製品のパフォーマンスの自動ベンチマーキング、および機能と拡張性の検証に対応しなければなりません。また、インターフェースをシンプルにし、既存のラボの自動化と統合できる機能を備える必要があります。

サービスプロバイダー側では、Wi-Fiサービスを提供するオペレーターは、Wi-Fiテストベッドの選定時に、自動化と使いやすさを重視します。彼らは「確実に動作」し、コールセンターへの問い合わせ、技術サポートの派遣、顧客の離脱を減らす、高レベルのサービスを提供できる、個人用と企業向けのネットワーク環境に注力しています。広範囲な環境にわたり、数百万におよぶ顧客へ大規模にこのユーザー体験を提供することは、テストと保証のプロセスの自動化が必須であることを意味します。企業向け環境では、Wi-Fi向けのSLAが実際に普及し続けており、サービスプロバイダーが約束を確実に果たすうえで、実装前のテストが非常に大きな効果を発揮します。デバイスのパフォーマンス検証とベンダー選定から、実装前テスト、ソフトウェアのアップグレードテスト、問題を解決するために現場の問題を再現することにいたるまで、Wi-Fi 6を成功裏に実装するためには、自動化が共通の基盤となるはずです。

Wi-Fiテストの改良への道のり

現実性の高いトラフィックを生成し、各種の実装環境を現実に近い方法で再現し、従来の複雑さを解消し、自動化された再現可能なテストシナリオをサポートすることは、Wi-Fiテストで新たな必須要件と化しています。octoScopeがSpirentのテストソリューションファミリーに加わった今、当社はそうした必須要件のワンストップショッピングを業界へ提供できる位置づけをさらに強化しています。同時に、octoScope元来の理念である、Wi-Fiテストの整合化も、より明確な目的意識と切迫さで追求しています。

当社のモジュラーな自動化されたWi-Fiテストベッドの詳細をご覧ください右矢印アイコン

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Steve Shearer

Principal Architect, Wi-Fi

Steve Shearer joined Spirent as principal architect for Wi-Fi after the acquisition of octoScope where he was chief scientist. Previously Steve was a distinguished engineer at Wi-Fi Alliance where he led the industry wide LTE/Wi-Fi Coexistence activities and brought Easy Mesh™ and Wi-Fi 6® to market launch. Steve also worked at Philips on terrestrial radio systems such as TETRA, GSM, TDMA and CDMA where he was involved in R&D and standards activities. He architected the Philips UWB radio, contributed the OFDM PHY into 802.15.4g, and worked on smart grid at Silver Spring Networks. Steve received his BSc. From University of Kwa-Zulu Natal, and his M.S. From Georgia Tech. Steve has authored 12 patents.